せたがやジュニアオーケストラ
について
“せたがやジュニアオーケストラは、世田谷のまちの、みなさんのオーケストラです。"
せたがやジュニアオーケストラ(SJO)は、2010年4月、池辺晋一郎音楽監督の提唱により発足しました。
メンバーは、世田谷区内在住在学の、小学3年生から20歳まで総勢90名以上。
幅広い年齢と個性で、毎回生き生きと練習に励んでいます。
世田谷区の掲げる「音楽文化振興に向けた取り組み」の一環として、音楽の奥深さに触れ、また仲間との協調の精神などを育みながら、地域に根ざした活動をしています。
また、2020年度より「東京フィルハーモニー交響楽団」と連携する運びとなりました。
プロオーケストラの演奏家から、演奏技術だけではなく、オーケストラに対する考え方を学ぶことで、活動の益々の充実をはかってまいります。
オーケストラは“社会の縮図”といっても過言ではありません。
この小さな社会では、技術の向上だけが大切なものではないと考えています。
せたがやジュニアオーケストラは、音楽を通じて、情操と協調の精神を学び、豊かな人間性と社会性を身につけることを目指しています。
世田谷のまちの、みなさんのオーケストラを、どうぞ温かい目で応援してください。
メッセージ
音楽監督池辺晋一郎
南アメリカにベネズエラという国があります。
人口は日本の4分の1ほどですが、そこでは大小200以上もの青少年オーケストラが活動しています。
1975年当時はストリートチルドレンが多く、麻薬の密売や強盗が横行していました。
そこで、国を挙げて貧困にあえぐ子どもたちに対し、オーケストラを通して教育を行った結果、現在ではベネズエラ全土で約29万人もの青少年がオーケストラに所属し、参加者の麻薬汚染率は“0”になりました。
中学~高校生のころ、僕もジュニアオーケストラに参加していました。
初めて出会う様々な年齢の仲間たちとふれあい、たくさんの刺激がありました。
子どものころに聴き、また演奏した音楽は永遠の宝物です。オーケストラは一人ではできません。仲間と一緒にひとつの音楽を作ろうとすると、協調性や社会性が自然と身につきます。演奏している時の生き生きとして表情、コンサートを終えた時の達成感、共に演奏した仲間との一体感。オーケストラは、素晴らしい社会勉強の場です。
そんな体験をぜひ、世田谷の子どもたちにも感じてもらいたい、その思いからジュニアオーケストラの未来を大切にしたいと願っています。
設立理念
世田谷の未来を担う青少年を対象に専門的な音楽の教育を行い、音楽の素晴らしさに触れる機会を創出する。
オーケストラという形で形成された社会の中で、楽器の技術の向上だけでなく情操と協調の精神など豊かな人間性を育むことを目的とする。
また世田谷区には多くの素晴らしい音楽家がいる。
この音楽家たちと青少年を本オーケストラを通じて有機的に結びつけることで、子供たちの中に眠る音楽的な才能の芽を開花させ同時に地域の音楽リーダーを育成する。
将来的にプロとして活躍する演奏家や、世田谷フィルハーモニー管弦楽団、世田谷区民吹奏楽団などをはじめ区内各地域で活動する人材を育成することで、世田谷の音楽文化の恒常的な発展を目指す。